2012ベニオガタ製茶、其の壱

ベニオガタご愛飲のみなさま。
お待ちどうさまです。
春です。
新茶の季節です。
私の仕事がやって参りました。

今年は、見学だけでなく、
お手伝いをさせてもらえることに♫

写真を沢山とりましたが、
UPしきれぬため、2回に分けたいと思います。

其の壱
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これが、紅茶の茶葉です。
ベニオガタは、
「いんど」「インド雑アッサム系」「在来種」をブレンドしています。
その年で出来高が違うので、割合が異なるため、味わいも変わります。
これは「いんど」という品種。
決して、庭の葉っぱとかではありません。

前日に摘んだこの茶葉は、萎凋という工程で水分を蒸発させたものです。
通常、次は揉捻。
ですが、ご存知のとおり、
鹿児島は桜島による火山灰が年中降っており、
茶葉も灰まみれなんですね。
そのために活躍するのが、
じゃじゃん!
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世界に一台(緒方さん説)、灰をとる機械に通します。
他の生産者さんは、水で洗ってしまうそうです。
水で洗うと、もちろん、味も品質も落ちてしまいます。
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風をあてながら回転させ、
この網網の隙間から灰が落とされるという仕組み。

そうすると、衝撃的事実!!!
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お分かりの方は、ツワモノデス!!
灰と一緒に落ちてきたのは『銀の芽』といわれる、シルバーチップ!
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4月のダージリンのファーストフラッシュや6月のウバの芽など、
ほんの短い期間しか取れず、しかも少量。
その昔、王侯貴族が珍重したという大変希少価値の高い・・・
ベニオガタのチップは、灰とともに捨てられます。(大号泣)
軽くて細いから、どうしてもこうなってしまうそう。。
こればっかりは、しかたねがよー
いけんもしやならん。工場裏の30年ここに蓄積されてるよ
と笑うも潔く、灰まみれの銀の芽を、天高らかに畑へ撒いていました。
灰をまとっていても、かき集めて飲んでみたいと思ってしまった私。
うぅなんとも切ない。。

気を取り直し、
次こそ揉捻。
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この機械で、30〜40分ほど、ぐりんぐりんもみあげ、
葉汁を出し、酸化発酵を促すのです。

そのあとは、お手伝いの出番!
「玉解き」を手作業で行います。
今回は、奥様と私で。
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ほんのり温かく、もうすでにここでベニオガタのあの香り!
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揉捻のあとの塊を、ほぐします。
均一にすることで、酸化発酵しやすくなるんですね。
このときに、長い枝や、固まってしまってほぐれないものを分けます。
だんだん見慣れたお茶になってきましたよ。
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そのあとが発酵。
自然発酵と強制発酵とありますが、
緒方式は2〜3時間の強制発酵。
見ての通り、お手製ビニルハウス的な。
ガスコンロ1台で発酵機です。
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まるで、白崎式・コップにお湯&ビニル袋の発酵みたいですねー!
パン同様、
お茶も、この発酵が重要です。
酸化発酵でカテキンが化学変化をおこし、
これが紅茶特有の香りを作り出します。
その日の湿度、温度により調整をします。
そのため最も重要な工程ともいえます。

いよいよ最後の工程、乾燥です。
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緒方式は、温度80度。
茶葉の発酵を止め、水分を飛ばします。
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出てきたばかりの茶葉を、
紙の上に広げて粗熱をとる。
温度を確認しながら、他の作業もこなしながら、
70歳をとうに過ぎているとは思えない軽いフットワークで、
作業は延々繰り返されます。

そしてようやく完成。
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30年近く、
農薬・化学肥料・除草剤を使わずに紅茶づくりに取り組んでこられた緒方さん。
その緒方さんの、汗と涙の結晶。
とても美しい作品です。

其の弐へつづく。
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by makanaigakari | 2012-05-14 00:11 | 備忘録
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